会長挨拶
2024年度会長挨拶
いわきケアマネ協会の2024年新年度に際してご挨拶申し上げます。
会員の皆さまにおかれましては、平素より当協会の活動にご協力を賜り、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
さて、2023年5月に新型コロナウィルス感染症が感染症法上の2類から5類へ変更されて1年が経ちました。感染した方が重症化し人工呼吸器などを必要とするということが減り、街を歩く人びとのマスク着用も減ってきています。また、人と人が直接会う機会が増え、対面での研修会や会議も増えてきました。
このような中、当協会でも「通常総会」を2024年5月14日にいわき市保健福祉センターで対面開催することができました。2020年と2021年は書面開催、2022年と2023年はオンライン開催でした。2019年以来、5年ぶりに会員の皆さまのお元気なお顔を直接見ることが叶い、懐かしくホッとした気持ちでいます。
とはいえ、今もなお、私たちには自分自身だけでなく、自らの担当するご利用者をはじめ、その周囲の方々への感染対策にも常に配慮しながら、ケアマネジャー業務を行うことが求められています。ご利用者には、高齢で免疫力や体力が低下している方々がいらっしゃいます。これからも油断せず注意して業務にあたっていただきたいと考えています。
今後も新たな感染症が、世界中にパンデミックを引き起こすことがないとは言えません。そのような場合でも迅速に対応できるよう、今行っている感染対策やご利用者への対応をしっかりと「記録」しておき、今後に備えましょう。
さて、2024年度は介護報酬・診療報酬・障害福祉サービス報酬の「トリプル改定」が行われています。私たちいわきケアマネ協会やケアマネジャーは、この改定への対応を考えていかなければなりません。法律が改定された場合、その内容を読み解き、正しく理解して、適切に対応をしていくことは非常に大切です。
しかし法律や制度が変わったとしても、私たち医療・介護・福祉従事者の基本的な役割や姿勢は、何ら変わらないと考えています。私たちは今までどおりに「ケアマネジャーとしての役割」を果たしていけばよいのです。
私は、市民の方々がご自身やご家族の介護で困ったときに、「その内容に合わせて介護保険制度を適切に利用することができるようサポートすること」「介護を受けるご本人やご家族の声をしっかりと傾聴し、それに添ったケアプランを作成すること」がケアマネジャーの役割だと考えています。そして「ご利用者やご家族に対し、介護保険制度を分かりやすく説明し、制度の適正利用についての理解を深める」役割もあると考えています。
私は医師として、患者さまやご家族へ病状を説明するときには、患者さまのこれまでの生活やご職業をお聞きした上で、相手が理解しやすい言葉を選んで説明をすることを心掛けています。皆さんにも、ご利用者やご家族が介護保険制度を理解しやすいよう、その生活背景などを踏まえた対応を工夫していただきたいと思います。
適切な支援につなげるためには、連携が欠かせません。当協会では、研修会や企画を通して、ケアマネジャーの皆さんと、行政・医療機関・介護サービス事業所等の、「日ごろから顔の見える連携づくり」を推進しております。
そして当会の活動を通じて皆さんが、多職種の方々の顔を思い浮かべながら、ご利用者の適切な支援につなげていただきたいと考えています。
当協会の活動には、職能団体として責任を持って、ケアマネジャーである会員の皆さまの日々の取り組みや活動、意見を行政や関係機関に届けていくことが求められています。そして専門職としてより高く適切に評価され、それがケアマネジャーの適正な報酬へ結びつくようにしていくことも求められていると考えています。また行政や関係機関と連携して地域住民への啓蒙活動として情報発信していくことも大切なことだと考えています。
これらを実現するために、皆さまから多くのご意見をいただきながら、よりよい活動をしていく所存です。今後とも、当協会の活動にご理解とご協力の程、宜しくお願い申し上げます。